看護師の給料は高いと思われがちですが、実際にはそうでもありません。
看護師の平均年収は約500万円で、女性の平均年収(約300万円)よりは高いものの、男性の平均年収(約500万円)と同じくらいです。
また、看護師の給料は年齢とともにあまり上がらず、50代後半でピークに達します。
では、なぜ看護師の給料は上がらないのでしょうか。その理由として考えられるのは以下の3つです。
- 基本給が低い
- 夜勤手当や残業代が多くなる
- 職能給制度が浸透していない
基本給が低い
看護師の給料は基本給に夜勤手当や残業代などの各種手当が加算されたものです。
しかし、基本給自体はあまり高くありません。新卒看護師の基本給は約20万~21万円で、10年目(非管理職)の看護師の基本給は約24.7万円です。
基本給は年4000~5000円ずつ昇給するものの、それほど大きくは伸びません。
夜勤手当や残業代が多くなる
看護師の給料には「夜勤手当」がかなりのウェイトを占めています。
夜勤手当は一回あたり約1万~1.5万円で、月に平均5~8回程度行うとされています。
つまり、看護師は毎月の給料のうち、平均3.5万~12万円を夜勤で稼いでいると言えます。また、残業代も月に約1.1万~1.2万円ほど支給されます。
しかし、夜勤や残業は体力的にも精神的にも負担が大きく、健康や家庭生活に影響を及ぼす可能性があります。
また、夜勤や残業を減らすことは自分ではなかなかコントロールできないことも多いでしょう。
そのため、夜勤手当や残業代に頼って給料を上げることは長期的に見ておすすめできません。
職能給制度が浸透していない
職能給制度とは、従業員の能力や成果に応じて賃金を決める制度です。
職能給制度が導入されれば、看護師のスキルや貢献度に応じて給料が上がる可能性があります。
しかし、日本では職能給制度が浸透しておらず、年功序列型や職位型の賃金制度が主流です。
そのため、看護師の給料は年齢や役職によって決まることが多く、個人の実力や努力が反映されにくい状況です。
では、どうすれば看護師の給料を上げることができるのでしょうか。その方法として考えられるのは以下の3つです。
- 転職する
- 資格を取得する
- スキルアップする
転職する
看護師の給料は勤務先によって大きく異なります。
一般的には規模が大きくて都市部にある病院やクリニックほど給料が高い傾向にあります。
また、派遣やパートタイムなど非正規雇用でも時給換算すると高収入を得られる場合もあります。
そのため、現在よりも高い給料を支払ってくれる職場に転職することで収入をアップすることができます。
転職する際には自分のスキルや希望条件を明確にし、求人情報を比較検討することが重要です。
また、転職サイトやエージェントを利用することで有利な条件交渉を行うことも可能です。
資格を取得する
看護師以外にも様々な資格を取得することで収入をアップすることができます。例えば以下のような資格です。
保健師
助産師
管理者
専門看護師
認定看護師
看護教員
これらの資格を取得することで専門性や責任感が高まり、それに応じて賃金も上昇します。
また、資格を持っていれば転職市場でも有利になります。
スキルアップする
資格だけではなく、日々の業務でスキルアップすることも収入アップにつながります。例えば以下のようなスキルです。
コミュニケーションスキル
チームワークスキル
リーダーシップスキル
英語スキル
ITスキル
これらのスキルを身につけることで仕事の効率や品質を向上させることができます。
また、患者さんや同僚から信頼されることも増えます。これらは評価や査定に影響し、賃金アップにつながります。
まとめ
以上、「看護師の給料が上がらない理由と上がる方法」について書きました。看護師は人々の健康や命を支える重要な仕事です。
その仕事内容に見合った適正な報酬を得るためにも、自分自身でスキルアップしたり転職したりすることも必要です。
自分らしく働き続けるためにも、自分の価値を高めていきましょう。
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