管理職になる看護師がドラッカーのマネジメント(前半)を読んだら

看護師っぽい記事

看護師は嫌でも順番が来たら管理職に昇進することが多いです

僕もなる予定です

そこでピーター・F・ドラッカーの『マネジメントー基本と原則』を読んでみました

看護職やそれ以外の職種にもこのマネジメントを活用できないかと思います

組織の定義付け・事業の定義を決める

組織の定義付けとは共通の見方、理解、方向付け、努力を実現するためには私たちの事業は何かを決めることだそうです

ペーペー
ペーペー

早速分からない。どういうこと?

簡単に言うと・・その組織はどんな組織で顧客は誰か?ということです

ドラッカーは次のように言っています↓

わかりきった答えが正しいことはほとんどない

例えばAmazonの顧客は誰で何を売っているか、ご存知でしょうか?

商品を売っているのではなく商品を買う手間を省くビジネスを売っているのです

看護師の場合だと患者が顧客です

また医療のサービスを売っているのも分かります

病院によっては多少の個性があると思いますが、サービスの内容は一番は患者のQOLを高めることでしょう

ペーペー
ペーペー

看護(病院)に当てはめるとドラッカーさんの言ったことが違うような気もする。

当たり前の答えになっちゃう。

いやいや、そんなことはないです。

マネジメントはこれからが難しくなるので、一緒に考えていきましょう!!

マネジメントの3つの役割を看護でみる

ドラッカーはマネジメントの役割を3つあげています

マネジメントの3つの役割

  1. その組織に課された特有のミッションを達成する
  2. 仕事を通じて働く人の自己実現を図る
  3. 社会の問題の解決に貢献する

その組織に課された特有のミッションを達成する

組織にはミッションがあります

病院にも「理念」というものがありますが、その理念を指します

皆さんは会社や病院の理念言えますか?

結構言えない人が多いと思いますのでチェックして、みんなで共有しましょう

仕事を通じて働く人の自己実現を図る

「仕事」はご飯を食べていくために必要な活動だけではないです

社会的な地位を持って、同僚や外部のパートナーと協力して、自分自身のやりたいことを実現する場でもあるのです

マネジメントにより、働く人の一人ひとりの自己実現を助け、人を活かす必要があります

ブラック企業のように社員を道具として扱い、本人の意思をねじ曲げて仕事を強いるのは、もちろんアウトです

看護の現場でもサービス残業やパワハラ、人間関係で悩んでいる人が多いと思います

看護師の一番の問題は仕事を通じて働く人の自己実現を図るだと思います

社会の問題の解決に貢献する

ドラッカー特有の考え方ですが、企業を中心とした組織は、社会貢献をするために存在しています

そして、自社が社会に及ぼすマイナスの影響を極力減らさなければなりません

看護師の仕事は普通に働いているだけでも人助けになる職業です

真面目にしっかりと患者の事を思って仕事をすることが社会貢献にもなると思います

看護師の一番の問題は仕事を通じて働く人の自己実現を図る

看護師が一番改善したいと思うのが仕事を通じて働く人の自己実現を図るだと思います

全体の職種よりも看護師の平均離職率はわずかに上です

その離職の内容は↓

  1. 結婚・出産
  2. 人間関係
  3. 人手不足(身体的に辛い)

結婚・出産を理由に辞める人の中には実際はその病院が嫌だと思って辞める人もいます

そもそも結婚・出産しても仕事に戻りたくなるような病院・職場作りを目指したいですね

マネージャーとは何か?

ドラッカーの定義する「マネジメント」は、「人の強みを生かし、組織の成果につなげる活動すべて」です

そのため、現場の社員であっても、組織の成果に責任を持っていれば、「マネージャー」と考えられます

看護師では部長・師長・主任がその組織の「マネージャー」となります

現場にフォーカスすると主任が関わることが多いでしょう

マネージャーの果たすべき役割2つ

  1. 投入した資源の総和より、大きなアウトプットを出すこと
  2. 直近の仕事と、将来のための仕事のバランスをとる

投入した資源の総和より、大きなアウトプットを出すこと

資源とは「人・もの・金」です

「もの」には、設備や情報や技術などが含まれます

特に重要なのは「人」です

メンバーの強みを発揮させ、弱点は組織で補うことが大切です

マネージャーはビジョンと指導力でオーケストラに最高の演奏をさせる指揮者に似ています

その組織の「人・もの・金」を最高の形でアウトプット(成果)が出せるかです

看護師では師長以上になると、ものや金のこともかなり考えないといけないと思います

直近の仕事と、将来のための仕事のバランスをとる

マネージャーは、数ある仕事の中から取り組むものを選び、残りは捨てなければなりません

このときに大切なのは、「今すぐやらなければならない仕事」と「将来のためにやるべき仕事」のバランスです

看護師なら分かる、優先順位をつけることの短期~長期目標版です

例えば、社員の育成に力を入れたり、業務改善を考えたり、新しいスキルを勉強したりすることです

逆に、急いで取り掛かっている仕事が本当に必要なのかを問いただすのも良いです

ドラッカーは次のようにも言っております↓

仕事を「緊急度」と「重要度」により4象限に区切り、「緊急ではないが重要な仕事」にもっと取り組むべきだ

今はできない事や今後しないといけない事で重要度が高い仕事に取り組むべきということです

マネージャーの5つの仕事

  1. 目標を設定する
  2. 組織する
  3. 動機づけとコミュニケーションを図る
  4. 評価測定する
  5. 人材を開発する

目標を設定する

組織の目標を明らかにし、この組織は何をするためにあるのかを定義します

ただ定義できていない状態でとりあえず始めてしまうケースで新しいことにチャレンジすると、成果にはなかなか繋がらないでしょうと書いてあります

ぺーぺー
ぺーぺー

具体的な目標を作らないと成果がでないのかー・・・

患者の看護計画と同じで具体的にですね

組織する

組織の目標が設定できたら、目標達成に必要なスキルを持った人を、目標達成に必要な人数だけ集めます

各メンバーに役割を与え、各メンバーに目標を割り振ります

看護師の場合だと病棟内での役割を明確にしてあげると良いかと思います

動機づけを行い、コミュニケーションをはかる

組織の運用が始まった後は、メンバーのモチベーション維持に努めましょう

メンバー間のコミュニケーションを助けたり、悩んでいるメンバーに手を差し伸べます

ガチガチに監視するようなマイクロオペレーションは、メンバーのやる気を削ぐので注意しましょう

看護師はこれが一番難しくて重要だと僕は思います

理由は↓

  1. チームで患者をケアするため
  2. 間違えると命に関わる仕事のため
  3. 動機づけしないまま決め事をすると、やる気が出ない人決め事をしない人がいる
  4. シフト勤務なので全然出会わない看護師がいるため
  5. 特に新人や物事をはっきりと言えない人はやる気が下がりやすい
  6. 人間を相手にする仕事(サービス)なため

評価をする

各メンバーの働きに対しフィードバックを与えます

  • 目標に対し、メンバーの働きの望ましかった点、望ましくなかった点
  • 各メンバーの働きが、組織全体の成果にどう貢献したか

を伝えましょう

フィードバックがなければ、メンバーは自分の働き方のどこを継続して、どこを改善すればいいのかわかりません

結果として、組織が狙っている成果を出すことができません

これもコミュニケーションで非常に大事なことだと思います

人をマネジメントするには必須です

自らを含めた人材を育成する

企業の未来は、マネジメントができる人材にかかっています

マネージャー自身は、より大きな成果をあげられるよう、次のマネジメントのステージを目指します

そうすると、今マネージャーが手掛けている仕事は、誰かに引き継いでいかなければなりません

基本的には、組織内のメンバーを次代のリーダーに育て上げることになります

看護師も年功序列でいつの間にかリーダーになることがあります

いつの間にかだと自覚も知識も経験もありません

日々育てることを意識して、大切に育てましょう

マネージャーの資質

ドラッカーは↓

マネージャー登用の絶対条件となる資質は「真摯さ」だ

と言っております

本では真摯さに欠く人の条件は定義を書いてあります

次のような人は、マネージャーに登用してはいけません↓

マネージャーに登用してはいけない人の特徴

  1. 強みよりも、弱みに目を向ける
    できないことに気がついても、できることに目が向かないと、組織は弱体化する
  2. 何が正しいかよりも、誰が正しいかを重視する
    上司が言った間違ったことよりも、部下が言った正しいことを優先できなければ、いずれ組織は堕落する
  3. 真摯さよりも頭の良さを重視する
    そのような人は、人として未熟であり、大の大人になってもそうなら大抵の場合は治らない
  4. 部下の成長を脅威と感じる
    組織の成果を上げるには、部下の成長が不可欠。組織の成果よりも、自分の立場が気になる人は、人として弱い
  5. 自らの仕事に高い基準を設定しない
    そのような人がマネージャーだと、部下は上司や自身の仕事をあなどるようになる

 

 

仮にマネージャーに能力が不足していても、無害なことはあります

その上の上司やメンバーが協力し助け合っているケースです

しかしながら、どんなに優秀な人間でも、「真摯さ」を欠いたマネージャーは組織を破壊します

組織内のメンバーが病んでしまったり、やる気を削いで成果をあげられなくなります

ぺーぺー
ぺーぺー

例えばめちゃくちゃ仕事ができてもパワハラ上司だといけないって感じですね

 

ドラッカーはこんなことも言っています↓

「真摯さ」は後天的には取得できない。

その人に初めから備わっている資質。

ぺーぺー
ぺーぺー

マネージャーに向いている人と向いていない人が判別しやすいけど後天的に無理なのかー...と少し残念

前半まとめ

以上がドラッカーさんのマネジメントの前半です

前半だけでもボリュームがありました

最後のマネージャーの資質では後天的には無理なのか?と思います

ですが先天的に持っていない人でもマネージャーの資質を心得えマネジメントすればきっと上手くいくと思います

マネージャーの資質だけでも心得たいです

今回はここで終わりです。ありがとうございました。

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