こんにちは、今回は「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」がオススメなのでレビューします。
「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」は大人でも面白い!
このアニメの面白いところは、なんといっても「複雑なストーリーなのに、すべてを無駄なく消化して終わるところ」です!
昔と比べると、現代のアニメはストーリーや展開の仕方が多様になってきていると思います。
その分、どんな作品でも「結局これって何だったんだ?」という疑問や、「なんだかすっきりしない終わり方だなぁ」と思うこともあるでしょう。
しかし、このアニメにはそれが全くありません!
物語序盤からの謎は、最終的にはすべて解決されます。
しかも、我々の想像を超える展開が用意されているんです。
数多くの伏線を張り巡らせていながら、そのすべてを回収してストーリーが集結しました。
これほど綺麗に終わりを迎えたアニメはそう多くないでしょう。この「期待を裏切らない終わり方」が、この作品の魅力です!
また、有名なエピソードもあるのでご存じの方も多いと思いますが、この作品は基本的にはダークファンタジーです。
いつもいつも幸せな場面や爽快なバトルが描かれるわけではなく、時には心を引き裂かれるような悲痛なエピソードもでできます。
しかし、同時に感動で涙が止まらなくなるような場面も多くあるのです。
親子愛、許し、願い、嫉妬、家族愛など、この作品には様々な感情が描かれています。
そして、味方キャラクターも敵キャラクターも、それぞれの思いを持っていることを理解させる描き方になっています。
生き様にも、死に様にもそれぞれの魅力が光っています。
キャラクターたちが織りなす、多様な感情の物語も、この作品が持つ魅力の一つです。
この作品は論理的に理解できるように丁寧に回収されていく伏線と、感情的に揺さぶられる数々の名場面があります。人間の魅力や力をここまで描き切った作品は、私はこれ以外にはないと思っています。
人とは?心とは?と考えさせられる
私は「人とは」「心とは」のように、とても大きなテーマについて、この作品を通して考え、教えられました。
まず、「人とは」というテーマについて
この物語は、死んでしまった母親を、錬金術によってよみがえらせようとした兄弟が主人公になっています。その結果は失敗、兄は右手と左足を、弟は肉体を失ってしまいました。
言い換えれば犠牲を払った上に、母親をよみがえらせることは叶わなかったのです。
「等価交換」という言葉が作中によく登場しますが、生きている我々が自分を犠牲にしても、人を生き返らせることはできなかったのです。
「人の命は我々が犠牲を払っても取り戻すことのできないほど、価値のあるモノである」と言い換えられます。
人とは、それほどに重いものなのでしょう。
そして、「心とは」について
作中に登場する人物は、みなそれぞれの信念をもって行動しています。
殺さないという戦い方をするもの、人を生かそうとするもの、反対に破壊に喜びを覚えるもの、何かが欲しくてたまらないもの。
それぞれの思いに基づいて行動しているからこそ、皆魅力的に映ります。
そして、その信念や魅力は、作中に登場する天才たちの理解も時として超えていくのです。
「この作品を見て思うこと、キャラクターたちの魅力、それを見て私たちが抱くもの、それこそが心なのかもしれない」と、ふと思いました。
逆に言えば、こんなポエミーなことを思うくらい、深い作品だということです!
マンガを読んだ方でも、アニメ版も素晴らしいと思える
私は基本的に、今までアニメ作品をたくさん見るほうではありませんでした。
ゲームや漫画は好きでしたが、漫画作品がアニメ化されたものを見ると、「なんだか違う」と思ってしまうことが多かったからです。
しかし、もともと漫画が好きだったこの作品は、アニメ化するとさらに感動的な仕上がりになっていました。
「アニメ化して素晴らしくなる作品もある」というのは、個人的には大きな学びでした!
この作品は、考えることが好きな方、単調なバトルだけでは物足りないという方にお勧めです!
この作品の大きなテーマである錬金術は、いわば科学を何段階か進化させたようなものとして描かれています。
もちろん現代科学でも再現できない行いなので、少しだけファンタジーな力が働いています。
しかし、その理論の大部分は我々もよく知る科学を応用しています。
ネタバレになるのであまり詳しくは書けませんが、錬金術も「魔力」とか「法力」といった力を基にして行われるわけではありません。
火を操ったり、物の形を変えたりと様々なことができますが、そのほとんどは我々が知る科学をベースにしています!
いろいろなことを勉強してきた方、特に理科系の分野を勉強してきた方には、「なるほど」と思える場面も数多くあります。
いうなれば、「説得力のある魔法」のような力が活躍する、我々に近い世界観なのです!だからこそ考察のしがいもあります。
頭を使って、物事の仕組みを理解できる方にはお勧めです!
とはいえ、「感動する作品に出会いたい」「面白い作品に出会いたい」と思っている方にお勧めできないわけではありません。
バトルも感動も面白さも、この作品はすべてカバーしてくれています。
小さなお子さんが見たら、そのバトルシーンに夢中になるでしょう。
そして、大人の方々は、子どものころは理解できなかった、いろいろな感情の物語に心が震えると思います。
おそらく、老若男女問わず、この作品の楽しみ方があります。
あえて言うならば、「作品を理解しようとして見られる方」がおすすめかもしれません。
いろいろなアニメを見たり、経験をしてきた方であれば、きっとこの作品はベスト3に入る、素晴らしいものになると思います!
今回はここで終わりです。ありがとうございました。
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